夏至

梅雨入りしたばかりというのに
最高気温は39.7度を記録したらしい
珍しく17時に買物に出たので
いわゆる帰宅ラッシュというやつに遭遇した
人々の背中には安堵の気配が漂っていて
それは気怠くも心地良さげに見えた
いつの頃か
私は普通じゃなくなっていた
普通の家庭
普通の仕事
普通の44歳
それはあくまで私の抱く“普通”であって
括れるものではないとわかっていても
無性に寂しさを感じる時がある
本当は何を掴みたかったのだろう
何を諦めてしまったのだろう
己の特性はわかってきたつもりでも
受け入れることは容易ではない



(とんこ)
まりちゃんにもらったアップルパイ。おいしかった
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