ひとり、
街場の飲み屋に入り、熱燗を手酌で
ふーっと、声にもならないため息ひとつ
つまみを1.2品 時折本を開いてゆっくりとその1本を味わう
カウンターに座り、おすすめのグラスワインを1杯
じんわりと広がる余韻にこぼれる笑み
ただただその1杯に浸る
オーセンティックバーでいつものカクテルを
その所作を眺めているうちに平穏を取り戻す
背筋を正してひとくち
そこには小さな会話が二言三言
その一杯にどれほど救われてきただろう
・
・
ひとり、静かに…
そんなお酒の飲み方もあることを
生きていく上で必要な一杯があることを
どうぞ心に留めておいていただきたい
こんな時だからこそ
想像力を
(とんこ)
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