社交場

薔薇繪亭


物心ついたときから
いつもひっそりと
時が止まったかのように
そこにあって
誰も見向きもしない
そんな風に思って見てた
同じ時期(とき)
同じ場所に生きても
交じり合わない人がいて
そういうもののなかで
そこはまるで社交場のような
鮮やかな息遣いで
胸が躍った



(とんこ)

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